手術について

眼瞼下垂（がんけんかすい）は何らかの原因によって上眼瞼（上のまぶた）が下がってくる状態のことです。

上眼瞼の挙上には上眼瞼挙筋（動眼神経支配）とミュラー筋（交感神経支配）の収縮が携わっており、これらどちらかの筋肉やそれを支配する神経の機能が落ちることで起こります。

眼瞼下垂が進行すると瞳孔までまぶたがかかってくるため、おでこの筋肉（前頭筋）を使って眉毛ををあげて目を開こうとします。

その結果、おでこのシワが増え眉毛はつりあがり、眉毛とまつ毛の幅、二重の幅が広くなってきます。

生まれつき眼瞼を上げる筋肉が弱い先天性眼瞼下垂もありますが、多くは後天性で加齢による眼瞼下垂がほとんどです。

加齢による眼瞼下垂は上眼瞼挙筋の腱の伸展によってまぶたを上げずらくなり起こります。
また、長期のハードコンタクトレンズ装用でも起こることがあります。

他にも外傷や神経麻痺によるもの（脳動脈瘤や糖尿病などによる動眼神経麻痺や肺癌などに伴う交感神経麻痺（ホルネル症候群）、神経と筋肉の間のトラブルである重症筋無力症などがあり、これらは他の目の症状や全身症状を伴うことも多いです。

治療は基本的には手術になります。

いろんな術式がありますが当院では炭酸ガスレーザーを用いた手術を行っています。
皮膚切開は約2cm程度でまぶたを上げる筋肉であるミューラー筋の短縮または上眼瞼挙筋腱膜の短縮または両方の短縮を行います。

また炭酸ガスレーザーを用いることで出血が少なく、術後の腫れが少ないのが特徴です。